プロローグ

近年では女性の社会進出や子育て世代の共働き、シニア層の就業率アップなどで一般家庭の家事の時間は減り続け、その結果、テイクアウト等の中食産業や惣菜・半調理品の需要が増大し、飲食についても「時短」「簡便」という消費マインドが高まってきました。

そんな社会構造の変化を背景に、当たり前に「健康」であることがより人々に意識され、フィットネスやセルフメディケーションなどの健康維持の取り組みや、生活習慣、食生活の見直しなどへの消費者の関心が日に日に増えています。

当社は、創業以来の事業の柱である「米菓製造」にて、このような消費者ニーズに応えられるよう、粛々と商品開発を進めて参りました。

令和元年12月に前専務取締役の山田邦彦が新社長に就任し新体制となり、社員の個々の力量やアイデアを商品企画や開発に積極的に取り入れる試みから、満を持して市場導入となった「おてがる腸活おかき」。

『匠の心』から生まれた新米菓には、どのようなコンセプトがあるのか? 開発に携わった女性社員が、こだわりのポイントや苦労話を語ります。

世界初!?イヌリン入りのおかき

『おてがる腸活おかきは開発課が主導し、健康食品市場と機能性を持つ原材料をリサーチしていた中、イヌリンという水溶性食物繊維と出会い、企画された商品です』開発課 R・K

『市場分析、商品コンセプト設定などを含めた開発業務は女性社員が中心となり参画し、ウエルネス産業のトレンドである「腸活」というキーワードに焦点を定めました』品質管理課 E・O

商品に使用しているイヌリン「帝人(株)イヌリア®」は天然食物(チコリ)由来の食物繊維であり、チコリ由来のイヌリンはヨーロッパでは昔から体に良い食材として馴染みのある安心な食材だという。イヌリンには人工的なものも存在するが、チコリイヌリンは日本人の腸内環境において、よりマッチングが良いことがわかっており、難消化性デキストリンなどが食物繊維市場を席捲する中、当該原材料を選定する決め手となったのは、その「体感しやすい」効果だったという。

『社内外での試食モニターを何度も行い、しっかりと分析をしました。人によって効きは異なるのですが、腸内環境が改善されているせいなのか、日に日にお通じが良くなる方が多くいらっしゃいました』開発課 S・M

『水溶性食物繊維のイヌリンは腸内で100%発酵する特徴をもつ他、不溶性食物繊維を多く含む原材料をしっかりと餅生地に配合したことで腸のぜんどう運動を促したことも、良いモニター結果につながった理由かもしれませんね』品質管理課 S・N

​罪悪感なしの米菓をつくろう

菓子業界ではチョコレート産業が乳酸菌、高ポリフェノール、GABAなどを配合した「機能性チョコレート」で市場に活気を与え、嗜好品でありながらも健康的なイメージを持つ菓子として消費者に認知されているという。機能性を持つ米菓を開発した経緯にはどんな考えがあったのだろうか。

 

米菓においては特に中高年齢層に人気のある菓子ですが、それ故に健康志向の観点から「食べたくてもつい控えてしまう」という消費者の意見も少なからずありますね。米菓は日本人の主食である「米」を使用した嗜好品であるからこそ、もっと日常的に安心して食べて頂きたいです』品質管理課 E・O

罪悪感なし=何かを制限ではなく、「罪悪感なし+積極的にオン(摂取)」であれば、相反する消費者目線の「お得感」から、商品コンセプトが伝わりやすいと考えました。糖質量低減に関与する食物繊維は米菓に馴染む機能関与成分なんです』品質管理課 S・N

従来の米菓ファン以外にも若い世代や、食トレンドやウエルネスに敏感な消費者層にも「ギルトフリー(罪悪感なし)」な商品特徴をしっかりとアピールできる商品として市場導入された「おてがる腸活おかき」には、どのような開発での苦労があったのだろうか?

​『最初の餅にイヌリンを煉り込む時点で本当に苦労しました(笑)今になってはこの部分をクリアできたのは会社としても大きなノウハウになったのではと考えています。兎に角、おかき作りに関してはイヌリンが難しい物性を示しますので、何度も何度もラインテストを繰り返しましたね。それから機能性の論文(SR)に基づく規格の設計をしていますので、改良の度にデータを修正し整合性をチェックするという作業が本当に大変でした。試作品の複数の検体にイヌリンがバラツキなく配合されているかを、帝人さんの研究所で調べて頂き、設計した通りの数値を確認できた時は本当に嬉しかったですね。最後まで帝人さんがサポートしてくださったので本当に助かりました』開発課 R・K

『味付けや原材料の選定もかなりこだわったと思います。それと3種類の米菓それぞれが機能性のスペックとして近しい数値である事には本当にこだわりました。米菓に捉われない原材料の選び方や味付け手法を行いながらも、米菓の食品表示に馴染むようなシンプルさを追求するというのも一つのテーマとしてあり「おてがる腸活おかき」を企画してから勉強をした事もたくさんありました。今後は「機能性表示食品」にアップデートする目標がありますので、しっかりと対応していきたいです』開発課 S・M

 

エピローグ

当社には栄養機能食品として「ごま好き」という米菓があり、お客様から大変好評を頂いております。当商品はカルシウム・マグネシウムの栄養素を摂取できる特徴を持ちながらも、ごま入り米菓好きのお客様からも「本格的で美味しい」と評判が良く当社の人気上位商品となっております。

「おてがる腸活おかき」はそのノウハウを踏襲し、より時代の流れと消費者のニーズに応えられるよう市場導入されました。チョコレート業界が機能性で消費者に受け入れられたように米菓に健康的なイメージを持たせ、米菓業界をより盛り上げ活気を与えられるような商品になれるよう“米菓の楽しみ方”“市場でのニーズ”“食の多様性”の中で『選ばれる米菓』を模索し続け、今後も『匠の心』で生活者のプラスアルファの価値を追求して参ります。

 

「米菓を食べて健康になる」を目指して

丸彦製菓株式会社 代表取締役 山田邦彦

弊社は「おてがる腸活おかき」の発売を起点とし「米菓を食べて健康に」をモットーに、引き続き健康志向の米菓を開発していきたいと考えております。米菓は糖質摂取量について健康感からのネガティブイメージがある事実もあることから、特に糖質オフにつながる食物繊維の配合については、今後も研究を続けていく方針です。また「オフ商品は美味しくない」という消費者の先入観を払拭するためにも、お客様より評価を頂いている「製法と原材料にこだわった本格的米菓製造メーカー」のプライドと美味しさへのこだわりを絶対的なベースとしながらも「罪悪感に駆られる要素をオフ」し、「体に良いものをオンできる」健康志向の米菓商品を開発できるよう、引き続き、日々研鑽を積んで参ります。

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​腸活、イヌリン、米菓

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